遺留分減殺請求について

先日、弁護士会の夏期研修で遺留分減殺請求に関する研修を受講しました。
冒頭、講師の裁判官から、遺言の利用の増加に伴って遺留分をめぐる紛争が増加する傾向にあると指摘がありました。
たしかに「子供のうちの1人に自分の遺産を相続させたくないが、どうすればよいか」といった相談は、近年、よく受けるように思います。そういった相談には「遺言で他の相続人に全部相続させることも可能だが、遺留分減殺の請求を受ける可能性は残る、それを避けるためには相続人廃除の請求が必要だが、認められるのは特別な場合である」などとアドバイスしています。アドバイスを踏まえて相談者が遺言書を作成すれば、それはすなわち、将来の遺留分減殺請求の種を蒔いているわけで、遺留分減殺請求をめぐる紛争は増えて当然といえそうです。
もっとも、遺留分減殺請求は、相続の開始と減殺すべき贈与又は遺贈を知ったときから1年以内に行使する必要があります(民法1042条)。この期間を徒過し、争えなくなるケースも少なくないのではないでしょうか。遺留分侵害の疑いがあれば、速やかに弁護士に相談すべきでしょう。