短時間勤務パート社員の解雇について

ある個人事業者の方から、ある短時間勤務のパート社員について辞めさせたいという相談を受けました。
解雇となれば解雇権濫用法理(労働契約法16条)による厳しい制限がありますし、パートだからといって同法理の適用が無くなるわけではありません。したがって、なるべく話合いで円満に退職してもらう方向で進めるようアドバイスしましたが、ご相談時に伺った職場の現状を踏まえ、次の判例を紹介しました。
すなわち、厚木プラスチック関東工場事件前橋地裁平成14年3月1日判決(労判838号59頁)は、午前中の4時間足らずのみ勤務する「半日パート」制度の廃止に伴い、半日パートを解雇した事案で、「半日パート」制度の廃止に合理性があるかを検討して肯定し、これを前提として、整理解雇の4要件を充足することを認め、解雇を有効としています。「半日パート」制度の廃止を所与の前提とすれば、現に「半日パート」として採用され、フルタイムへの切り替えを拒否した労働者については、人員削減の必要性や、人選の合理性等を肯定することは容易である、というわけです。